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4:00AM

”考えろ”なんて言わないから

2/5 『支配者のエピローグ』

小説とSS

靡くカーテンに攫われた。

窓の外を見る勇気が無くて。

また会えるって、どこかで思ってて。

まだ私に何かを残してくれてた。

知らない部屋で見つけたメモ帳に、全部、全部書いてあった。

貴方のこと。

万年筆に慣れない字で。

すぐ傍に居たのに、何もできなかった。

私はとても弱い。

あなたは正しかった。

私もそう在りたい。

あなたなら世界を変えられた。

私の中の、狭くて汚い世界くらいなら、簡単に変えられた。

温かさはもう残ってないよ。

「帰って、明日の支度しなきゃ。」

隣の席、あなたが来るの待ってたよ。

でも来なかったから、私もやっと決められたんだ。

全部見えてるんでしょう?

私が見たもの全部。

あなたなら分かる。

そう思って、同じ時間にあそこに行ったの。

やっぱりあなたは居なかったよ。

嫌気が差してたんだ。

自分の弱さに。

でも、それだけならまだ楽だった。

人間は最低だよ。

あなたの事も救ってはくれなかった。

だからね、いつか平等に不幸が降りかかるようにしたいんだ。

皆にね。

新しく作ったりはしないよ。

世界が終わった後は、多分、私も居なくなる。

そこは世界からはみ出しているんだよね?

私とあなたしか見ていない景色はね、

死んでも大切にするよ。

手が無くなっても、心が無くなっても、それだけは。

もうすぐだから。

 

あなたが大っ嫌いだった、

世界が終わるよ。

 

さようなら。

 

 

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近いうちに新しい短編小説を投稿しようと思ってます。

ここに上げます→目薬と頭痛薬