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4:00AM

”考えろ”なんて言わないから

ナキムシ

小説とSS

君は泣き虫だから。

それはもう、毎日。

涙の意味を探りたくなる。

初めはいつも疑ってしまう。

君と違う僕の悪い癖。

 

それは僕が、僕の流すそれの意味を理解できないから。

どうやっても信じられない。

嘘かも知れないけど、それは誰にも分からない。

だからこそ、僕は責任を負わない。

 

泣き虫な君に意地悪をする。

例えば、言葉の一つ一つを細かく確認しようとして、

けれど大体は何も分からず仕舞い。

大事なことは何一つ得られないけど、

君のことはよく知ってるつもり。

君は僕のことを知らないはず。

ずっと隠しているから。

どこに仕舞ったかも忘れてしまった。

今はこれが僕。

 

君が知らない君のことを、僕はよく知っていて、

僕が知らない僕の一切を、君は知ることはできない。

不思議に思うことは無いよね?

それなのに、君は僕を怖がる。

探ったっていいよ。

そうして気をおかしくしてしまえばいい。

楽になる。

 

「なんて崇高なこと」ああ、なんてこと。

二人は同じなのに、真逆なピースが多すぎる。

 

軽い言葉じゃない。

それなりの重さを持って僕は話してるんだ。

数十人の子供を前にして、簡単に大声で主張していいことじゃない。

無責任にも程がある。

彼らは何も知らない、只の翻訳係。

その下に僕等は頭を下げて跪いている。

 

思春期だの反抗期だの言って、まず紐で括る。

そして事を簡単に済ませるために、笑顔で言う。

「何かあったら話しなさい」

実に単純だから、君は手を出せない。口を開けない。

だから此処で泣いていた。

 

限界だ。

はっきり言って。

手を伸ばしていればロープが垂れてくる。

僕も君も幸せ者のはずなんだ。

みんな等しく幸福を与えられているはずなのに。

それなのに、どうしていつまでも頭を抱えたままなんだろう?

どうして泣いてるんだ?

もう嫌だ。

何の言葉も聞きたくないのに。

これ以上は何をしたって無意味なのに。

彼らは変わらない。

彼らは泣くことは無いんだ。

そう、きっと、死ぬまでね。