「聴こえているだろうか」
「別に不安を与えたい訳じゃ無い、ただ聴いてほしい」
「そんなことは無理かも知れない、君には、多分」

 

鼓動が耳元で鳴っていた。
恐ろしかった。
確かに”ひとつ”だと思っていたのだから。
それは、訴えているようだった。
だから苦しい、何を願っているのか分かっているから。
私はそれを殺す気でいたのかもしれない。
分かってくれと、何処かで思っていた。
今日も不安は絶えなかった。
目の前に人間が居るだけで、私はそれを忘れた。
独りになった途端、それが顔を覗かせた。
今の私が立ち向かえるはずなど―――

 

何も変わっていない気がする。
1年経ってしまった。
人間は変わるものだと、それでいて変われないものだと。

 

これからは?
猶予はもうすぐ切れてしまう。
私は行動を起こさなければいけない。
何かあったのだろうか、過去に何か、トラウマじみた思い出が。
あっただろうか?

 

問いをぶつける相手は、そうだ、居なかった。
”居ない”
手を伸ばせばいくらでもそれは得られるだろう。
意気地無しめが。
このうち何割が、本心だろうか。
どこまでも演出なんだろうか。

 

感情的になるという演出を繰り返していた。
怒ってもいないのに、怒っている。
大声で怒鳴り散らす。
本当の姿など無いと言った。
いつか、そう書いたはずだ。
誰でも同じだろうか?
誰か教えてほしい