短夜
0514
いつか忘れてしまうようなことを、いま確かに握っている気がする。
ずっと後になってそれが無いことに気づいて後悔するもの。
確かにここにあったことだけは、せめて思い出せるように。
ピアノの音を流しただけの夜。
いつか自分のものにしてしまいたいと願う。
0515
ラッキーな日は、アンラッキーを待つ日。
幸福な日は、明日はきっと良くないことが起こると理解する日だから。
それだけでもうたくさんになってしまって、幸福なんて結局分かってない。
きっと今あるものだと思うけど。
彼らはいつも、僕が死んでしまいたい理由だけを投げつけてくる。
分かり切ったことを大声で言って、僕は何度もそれを確認するだけ。
人に頼むくらいなら自分でやるよ。
言えないくらい情けなくて、頼めやしないだろう。
過去や未来から、優しい言葉が飛んでくる。それは自分のもの。
どれだけ気を遣って誤魔化した言葉も、自分相手では通用しない。
うそ、うそだと分かってしまう。
いつも通りの帰着点。
0516
虚無、通った跡に何も残らない。
勉強も頭に入らない、時間の浪費。
空っぽな日だった。
前から同じような日はあった。
0523
メンタルとフィジカルの解離。
身体を動かして何かしているときも、頭はまったく違うことを考えていて、その直後にはもう自分が何やってたか分からなくなってしまう。
鍵をかけたことを確認する作業を、何回か繰り返す。
いくら中身を確認しても、忘れ物を心配してしまう。
行動とそれに起因する感情、思考が伴わないと記憶から消えてしまう。
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夜更かしは遅くても3時。
早起きは早くても5時。
AM4:00という時間が、自然に別の意味を持ち始めた。
必ず寝ている時間。
最近雨が多くてつらい。
The best is over and the worst is yet to come