傷だらけになった心に絆創膏を貼った。たぶんたくさん貼った。
それでも悪い夢をみて寝返りをうつたびに、それは擦れて剥がれてった。
少しの間押し留めていられた思い出したくないことが溢れてくる。泣きそうになる。
その夢はただの想像であり妄想であり、朝になった明るい部屋でも空を見てるだけの昼間も、同じように心をぎゅっと掴んで離さない。
眠る事だけが救いだった、けど、その意味での朝は心にはきっと来ない。
明日があるとかえって苦しいと思う。

 

けど本当は。
泣きたいときに泣けたらいいなって願うことは一度も止めたことがなくて、泣くのは夜まで我慢しようと思って、そのかわり夜はたくさん泣けばいいなんて取り決めたのに、結局そんな暇もなく眠ってしまう。
望んでもいない朝が来る。
救いだと言えるものが一つだけでは生きていけないのを知っている。
それは救いと言えないかもしれない。
でも一つだけで済むなんて簡単な話なら、こんな悲しみが目に見えるわけない。

 

きっと潔癖症だから、汚い人のいる世界に放り込まれるのが嫌で、と思ったら実はもうその中にいるようで、この口からはもう二度と愛なんて吐けないと思う。
「楽になってきた気がする」と二週間前に書いたのを見つけて、同時にずっと昔の自分のことも思い出して、まだ多くのことを知らないんだと知った。
こんなに残酷な事があるなんて、それが人間にできるなんて思ってなかった。たぶん。
死にたいという言葉が行き場をなくして漏れ出てしまうことを許して欲しい。
全てを忘れてしまうまで、とても長い時間が必要だと思う。